本記事ではパタゴニア「ナノパフ・ジャケット」について
- 特徴
- サイズ感
- メリット・デメリット
など、実際に着てみた印象をお伝えします。
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」は中綿に化繊素材「プリマロフト」を使用した薄手のジャケットです。
ダウンジャケットとは異なり、自宅の洗濯機で丸洗いできるためケアが簡単でラクちん。クリーニング代もかかりません。
また、アウターと中間着の両方に使えるので、秋〜春先の3シーズン活用でき、高コスパです。
というわけで、パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」をレビューしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
【メリット】
- 薄手のため、アウターと中間着の両方に使える
- 秋〜春先の3シーズン活用できて高コスパ
- ダウンとは異なり、雨で濡れても暖かさが持続する
- 自宅の洗濯機で洗えるため、クリーニングの手間とコストがない
- ダウンよりもケアが簡単で扱いがラク
【デメリット】
- 暖かさはダウンに劣る
- パッカブルではあるものの、わりとかさばる
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」外観と特徴
178cm76kgのぼくはMサイズを購入しました。
シンプルなスタンドカラーのジャケットです。表面の光沢が控えめなのでスポーティーな雰囲気が抑えられ、アウトドア・スポーツだけでなく普段着や街着まで幅広く使えます。
【スペック】
表地:20デニール・ポリエステル100%
裏地:22デニール・ポリエステル100%
中綿:プリマロフト・ゴールド・インサレーション・エコ
重量:337g
価格:29,700円(税込)
ではディテールを見ていきましょう。
表地は撥水加工されたポリエステル素材です。小雨くらいであれば、この通りしっかり弾きます。
防水ではないのでご注意ください。しばらく雨に打たれていると浸水します。急場をしのぐ程度に考えておいたほうが良いでしょう。
裏地もほぼ同じ素材です。
ステッチがなくツルッとしているので、袖を通しやすく、スムーズに着脱できます。
中綿はプリマロフト・ゴールドです。
プリマロフトは「人工羽毛」とも呼ばれるマイクロファイバー製の断熱素材で、その中でもゴールドは上位ランクのモデルです。羽毛のように軽くて暖かいだけではなく、羽毛にはない撥水性も併せ持ちます。ダウンの弱点である「水」に強いため、雨に濡れても暖かさが失われません。さらに自宅の洗濯機で水洗いもできます。
素材の厚みはかなり薄く、インナーダウンに近いイメージでしょうか。
とはいえ、ペラペラと言うほど薄くはないので安っぽく見えず、アウターとして十分使えます。
表面のキルトパターンは独特で、レンガを積み上げたようなデザインです。
ダウンジャケットによくあるモコモコとした横に長い形のものと比べると、中綿が片寄らないので、暖かさが均一に保たれます。
フロントジッパーには手袋をしたままでも掴みやすい持ち手が付いています。
内側にはストームフラップを備えているので、ジッパーの隙間からの風を防ぎます。
袖は伸縮性のあるパイピング付き。
裾はドローコードで絞れます。
ポケットは左右のハンドポケットと内ポケットの合計3つ。ハンドポケットには持ち手が付いているため、手袋をしたままでもスムーズに開閉できます。
ポケット内側は生地同様ツルツルとした素材のため、冬に素手のまま手を突っ込むと、少しひんやりするかもしれません。
内ポケットはパッカブル機能も兼ね備えており、この中に本体を収納できます。
手順を解説します。まず、このようにポケットの内側を外へ引っ張り出し......
そのまま本体を引き出したポケットの裏側へグイグイ押し込んでいきます。
本体をギュウギュウに圧縮しないと、なかなか上手く収納できません。シワは気にせず思い切り詰め込むのがコツです。
最後にジッパーを閉めて完成。
500mlペットボトル2本分くらいの大きさに収納できました。
重量はMサイズで363gと、缶ビール1本ほどです。
正直なところ「パッカブルとはいえ、結構かさばるな」というのが本音です。重さはそれほどではないにしろ、まあまあ大きい。
しかしアウターでここまでコンパクトになれば十分でしょう。例えば電車に乗っていて暑くなったとしても、ダウンジャケットほどかさばらないので気軽に脱げます。
1.アウターと中間着の両刀使いで3シーズンいける
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」はかなり薄手です。
なので保温性はほどほど。当然、暖かさはダウンジャケットには敵いません。
ですが薄手であるがゆえに、実は使い勝手が良かったりもします。
薄いとは言っても、温暖な都市部なら冬でもメインアウターとして使えます。気温5℃くらいまでなら大丈夫です。
見た目もインナーダウンのようにペラペラではないので、一番上に着てもチープな雰囲気は出ません。
さらにアウターだけでなく、中間着としても使えます。
そこそこボリュームがあるので、タイトな着こなしには向きませんが、ゆったりめの格好であれば問題なし。
つまり、アウターと中間着の両方に使える絶妙なラインにあるのが、この「ナノパフ・ジャケット」なんです。
言い換えると、秋から春先までの3シーズン使えるということでもあります。
「ダウンジャケットだと真冬しか使えないからコスパ悪い」
「都市部に住んでいるからダウンほどの保温性は必要ない」
こんな方にパタゴニア「ナノパフ・ジャケット」はおすすめです。
秋と春先はアウターとして、冬は中間着として、ぜひフル活用してください。
2.クリーニングの手間とコストがいらない
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」は自宅の洗濯機で丸洗いできます。これが「ナノパフ・ジャケット」の大きなメリットです。
なぜなら中綿に化繊素材のプリマロフトを使っているから。
プリマロフトは撥水性と速乾性に優れているため、水に濡れてもまったく問題ありません。つまり、普通に洗濯機で洗えるというわけです。
これがダウンジャケットだと、そうはいきません。ダウンジャケットを洗濯機で洗うとぺちゃんこになったり、羽毛が団子状に片寄ってしまったりと、失敗するリスクがあります。
慎重に手洗いすれば問題ありませんが、手洗いなんて面倒くさい。ちゃんと汚れが落ちているかも怪しい。
となると、クリーニングに出すのがラクで無難だけど、料金が2,000〜3,000円かかる。
「数回しか着ていないのにもったいない」
「クリーニングに3回出したら、服が1着買えてしまうなぁ」
「家で洗えたらほぼタダなのに」
このようなモヤッとした気持ちも、パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」ならすべて解消してくれます。
- ダウンよりもケアがラク
- クリーニング代も浮く
- 浮いたお金を他に回せる
ケアの簡単さやランニングコストの面ではメリットしかありません。
アウターをTシャツやスウェットと同じ感覚で洗えるというのは、まさにライフハック。特別なことをすることなく、常に清潔に保てるのは感激モノです。
この快適さを味わってしまうと、もうダウンジャケットには戻れないかもしれません。ぜひ試してみてください。
3.マイクロパフとの違い
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」と似た商品に「マイクロパフ・ジャケット」があります。
見た目や用途など、かなり近いように思えますがどう違うのでしょうか。
それぞれのスペックを表にまとめたので比較してみましょう。
ナノパフ ジャケット |
マイクロパフ ジャケット |
|
---|---|---|
生地 |
ポリエステル100%
|
パーテックス・クアンタム
(ナイロン100%)
|
中綿 |
プリマロフト・ゴールド
|
プルマフィル
|
内ポケット |
1
|
2
|
重量 |
337g
|
298g
|
価格 |
28,600円
|
36,300円
|
スペックだけを見ると、些細な違いだけであまり変わらないようにも思えます。
しかし、両方を着てみたぼくからすると、両者は明らかに違います。(※正確にはフード付きの「マイクロパフ・フーディ」を愛用しています。)
項目を3つピックアップして、違いを体感ベースでお伝えします。
1.重さ
一番の違いは重さです。
まず前提として「ナノパフ・ジャケット」は十分に軽いです。普通に優秀。
ただ「マイクロパフ・ジャケット」が異常に軽すぎる。
たった40gほどの違いですが、体感では数値以上にかなり差があるように感じます。
「マイクロパフ・ジャケット」を着たあとに「ナノパフ・ジャケット」を羽織ると、重たくて動きにくいと感じてしまうほどです。
ただ繰り返しますが「ナノパフ・ジャケット」も一般的な化繊ジャケットに比べると十分に軽く、着ごこちも良い部類です。
2.保温性
次に保温性です。
「ナノパフ・ジャケット」よりも「マイクロパフ・ジャケット」のほうがふっくらしていて暖かいです。
ですが、そこまで大きな差はないように思います。
「ナノパフ・ジャケット」でも気温5℃くらいまでなら問題ないので、関東から西の都市部などの温暖な地域であれば冬でもメインアウターとして十分に使えるでしょう。
3.内ポケット
あと気になる違いは内ポケットの数でしょうか。
「ナノパフ・ジャケット」はひとつ。「マイクロパフ・ジャケット」は2つです。
当然ですが「マイクロパフ・ジャケット」のほうがより便利です。スマホと小銭入れをそれぞれ別に収納できるため、ポケットが膨らむことなく手ぶらで出かけることができます。
とはいえ「ナノパフ・ジャケット」はジッパー付き。「マイクロパフ・ジャケット」はジッパー無しなので、「ナノパフ・ジャケット」のほうが安心感があります。
内ポケットに関しては正直なところ、些細な違いです。
まとめ
全体的に「マイクロパフ・ジャケット」のほうがグレードが上です。
とはいえ、そこまで決定的に大きな差がないのも事実。普段使いから軽めのアウトドア・スポーツをするなら「ナノパフ・ジャケット」でも十分です。
それで約8,000円の差。
コスパを考えると「ナノパフ・ジャケット」で良い気がします。
ですが、ぼくなら迷わず「マイクロパフ・ジャケット」を選びますね。
「マイクロパフ・ジャケット」の軽さは圧倒的です。着ていることを忘れるほど、とにかくラク。身軽すぎて、気分まで前向きになってしまいます。
もちろん「ナノパフ・ジャケット」も普通に良いジャケットです。デメリットらしいデメリットもありませんし、まったく文句はありません。
予算があるなら「マイクロパフ・ジャケット」をおすすめしますが、それほど軽さにこだわりがなく、コスパ重視なら「ナノパフ・ジャケット」でしょう。
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」サイズ感
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」はUSサイズのため、大きめの作りとなっています。
なので、サイズ選びはワンサイズ小さめがおすすめです。
178cm76kgのぼくは普段はLサイズが基本ですが、この「ナノパフ・ジャケット」はMサイズを選びました。
実際に着てみた画像がこちらです。
中にTシャツとスウェットを着た状態でジャスト。
袖はやや長めですが、袖口のパイピングが手首で留まるので問題ありません。
裾の長さもちょうどよく、ワンサイズ小さめのMサイズで正解でした。
胴まわりがわりと細身なので、ボリュームのあるニットやフリースを着込むのは厳しいかもしれません。
ですが、その分すっきりとスマートに見えます。
また、中間着として着た場合にもダブつかず、アウターのシルエットに響くこともないでしょう。
ということで繰り返しになりますが、パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」をアウターと中間着の両方に使うなら、サイズ選びはワンサイズ小さめがおすすめです。
サイズ感に関して、パタゴニア公式サイトの口コミをいくつかシェアしておきますので、ぜひ購入の参考にしてください。
身長170.8cm、体重72kgでMサイズでほぼ適正サイズ。
182cm、72kgでMサイズでジャストフィット。 R1デイリーをレイヤリングしても動きが妨げられません。
177cm、74kgでMにしました。 登山でR1の上から着るのでちょうどいいサイズではあるが、腕が少し長いです。
175cm*65kg前後でSサイズにしました。(中略)中にパーカーを着てもジャストな着心地で動きにくいということもない感じです。少し厚手のスウェットとかの上に着るならMが丁度良いかなと。
185㎝ 80㎏ 筋肉質でMサイズ購入。 サイズはジャストです。過去の投稿で同じ体型の方でLサイズを利用されている方もいます。 ジャストはM。ゆとりをもって着たい場合はLで。
173cm、88kg、ウエスト90の中年です。ブラックのLを購入。用途は主としてミッドレイヤーとして。
170cm 53kg Sサイズ着用 Sサイズだと袖が若干長いので、体型によってXSとの比較をするのがいいと思います。
身長169cm/体重77㎏で、Sサイズではジッパーを閉じるのがきつくMサイズを購入しました。 気温5度程度なら散歩にはTシャツ+R1+ナノパフで丁度良く、ほぼ毎日ヘビロテしています。
もしサイズに迷う場合は、パタゴニア公式サイトでサイズが異なる2着(たとえばMとL)をいったん購入し、試着後に不要な方を無料で返品することも可能です。
ちょっと気が引けるかもしれませんが、実際にパタゴニアが認めている方法なので、ぜひ試してみてください。(参考:サイズやカラーなど製品選びに迷った時は、どうしたらいいですか)
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」レビュー まとめ
以上、パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」をレビューしてきました。
パタゴニア「ナノパフ・ジャケット」は中綿に化繊素材「プリマロフト」を使用した薄手のジャケットです。
ダウンジャケットとは異なり、自宅の洗濯機で丸洗いできるためケアが簡単でラクちん。クリーニング代もかかりません。
また、アウターと中間着の両方に使えるので、秋〜春先の3シーズン活用でき、高コスパです。
ぜひいちどチェックしてみてください。
【メリット】
- 薄手のため、アウターと中間着の両方に使える
- 秋〜春先の3シーズン活用できて高コスパ
- ダウンとは異なり、雨で濡れても暖かさが持続する
- 自宅の洗濯機で洗えるため、クリーニングの手間とコストがない
- ダウンよりもケアが簡単で扱いがラク
【デメリット】
- 暖かさはダウンに劣る
- パッカブルではあるものの、わりとかさばる
▼関連記事