メレルの超定番といえば「モアブ」。
キング・オブ・ハイキングシューズとも称され、世界で2,800万人以上もの人が履いてきた人気スニーカーです。
しかし不満は、その野暮ったいカラーリングでした。
アースカラー中心で地味。いかにも山登りという雰囲気は、決しておしゃれとは言いがたく、街履きするには微妙でした。
同じような思いで、これまで「モアブ」の購入を見送ってきた方も多いのではないでしょうか?
ですが、ついに街履きに使える「モアブ」が出たんです。
それが「モアブ3 シンセティックミッドGTX」のトリプルブラック。
ほぼオールブラックと言ってもいいキリッと引き締まったルックスは、まさにタウンユース向き。
包み込むような抜群のフィット感とゴアテックス搭載の防水性能はそのままに、最強の街履きスニーカーにまた一歩近づきました。
本記事ではメレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」について
- 特徴
- サイズ感
- メリット・デメリット
など、実際に履いてみた印象をお伝えします。
というわけで、メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」をレビューしていきますので、ぜひ最後までお付き合いください。
【メリット】
- 足と靴が一体となる履きごこちの良さ
- ぴったりフィットするため、足がブレずに歩きやすい
- 負担が少ない姿勢をキープできるため、長時間歩いても疲れづらい
- 初めてでも履きやすく、靴ズレしない
- タンがガバッと開くので、足が入れやすい
- 完全防水で雨の日の外出が億劫にならない
- どんな天候でも対応できるため、靴選びに迷わない
- 見た目のゴツさに反して軽量
- トリプルブラックは街履きしてもカッコいい
【デメリット】
- 夏は暑苦しく見えるため、街履きには不向き
- ワイドパンツじゃないと、裾に靴が収まらずカッコ悪い
- ミッドカットなので脱ぎ履きがちょっと面倒
- 雨の日の駅の改札などツルツルした床では滑りやすい
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」外観と特徴
ぼくは「モアブ3 シンセティックミッドGTX」のトリプルブラック27.5cmを購入しました。
別の角度からもチェックしてみましょう。
ハイキングシューズらしいゴツさがあります。オールブラックというだけで、無骨さや男クサさがより際立ち、カッコいいですね。ミリタリーっぽさも男心をくすぐります。
マットな合成皮革(シンセティック=合成の意味)とメッシュの組み合わせが、大人っぽく落ち着いた仕上がりに。コーディネートしやすいので、アウトドアだけでなく街履きにも活躍します。
【スペック】
アッパー:合成皮革、メッシュ、ゴアテックス
ミッドソール:合成樹脂
アウトソール:ヴィブラムTC5+
重量:481g(27.5cm片足)
価格:20,900円(税込)
重量は片足481g。
見た目のゴツさに反して軽量です。手に取ったときのギャップがすごい!
ボリューム感はブーツに近いのですが、ブーツよりもずっと軽いです。秋冬はダウンジャケットなどのアウターの存在感に負けることなく、バランスが取れます。
抜群の履きごこちを生む4つの秘密
「メレル・マジック」という言葉を知っていますか?
歴代の「モアブ」は年齢や性別を問わず、どんな足型にもフィットしたため「メレル・マジック」と呼ばれてきました。
もちろんこの「モアブ3 シンセティックミッドGTX」も、その魔法のようなフィット感を受け継いでいます。
さらに足がグラつかず安定して歩けるうえに、長時間歩いても疲れにくい。
「モアブ3 シンセティックミッドGTX」最大の特徴は、包み込むような履きごこちの良さです。
この抜群の履きごこちを生み出すのに、どんな秘密があるのでしょうか。
【秘密1】肋骨 で足をホールドする?
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」のアッパーを見てください。
靴ひもと
靴ひもを締め上げることで、自動的に「肋骨」が甲にピッタリとフィットし、足をしっかり固定します。
さらによく見ると、後ろから前へと伸びるパーツに芯が入っているのが分かるでしょうか?
これをスピードバンドと呼ぶのですが、着地したときの足のブレや横揺れを抑えてくれます。
つまり、両サイドから甲をがっちりホールドするので、足と靴に一体感が出るわけです。格段に安定感が増すため、歩きやすさが違います。
【秘密2】快適機能を凝縮したインソール
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」には、取り外し可能なインソール「キネティックフィット アドバンス インソール」が内蔵されています。
体重がかかりやすい指の付け根部分と、かかとに青いクッション材が使われています。
圧力を吸収してくれるので、負担がかかりにくく、疲れづらくなります。
と、ここまではよくある機能ですよね。しかしこのインソールは、それだけではありません。
実は、つま先側とかかと側で素材が違うんです。
よく見ると、つま先側はツルッとしています。一方のかかと側は穴がたくさん空いています。
どういうことかと言うと、それぞれで硬さを変えています。
つま先側は柔らかな素材です。
よく曲がるため、蹴り出しがスムーズなうえに、つま先が自由に動かせてストレスがありません。
反対に、かかと側の素材は硬め。土踏まず部分が盛り上がっていることが分かるでしょうか?
足裏のアーチを下から支えてくれるため、負担の少ない姿勢をキープできます。よって、疲れにくいんです。
【秘密3】空気で支えるから疲れにくい
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」のかかと部分にはエアークッションが搭載されています。
このエアークッションはカップ状のため、着地した瞬間にかかとを包み込むように衝撃を吸収してくれます。
なので長時間歩いても疲れにくいんです。
ちなみにこのエアークッションは、例えばナイキのように袋状やカプセル状ではないので、破裂してクッションが効かなくなる心配がありません。
【秘密4】土踏まずが決まるから歩きやすい
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」は、土踏まず部分にシャンクが入っています。
シャンクとは、アウトソールとインソールの間に埋められており、土踏まずを支えるための芯のことです。「ふまず芯」とも呼ばれます。
支えがあることによって足裏のアーチが崩れず、ビシッと決まります。
よって、自然と正しいフォームで歩けるため、とても歩きやすいです。
雨の日でも外出が億劫にならない
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」なら雨の日でも、ズブ濡れになって不快な思いをしません。
というのは、アッパーの内側にフィルム状のゴアテックスが仕込まれているからです。
ゴアテックスは完全防水のため、突然の雨に見舞われても、大きな水たまりを踏んでも、中に水が侵入しません。
実際に水で濡らしてみました。
びしょびしょに見えますが、ゴアテックスが水を通さないため、中はドライなまま。靴下は濡れることなく無事です。
ただ、表面は撥水加工されていないので、水を吸収します。とはいえ、素材が合成皮革なので乾きが速く、本皮のように濡れてダメージを受けることもありません。
しかもこの「モアブ3 シンセティックミッドGTX」は、ベローズタン仕様(タン両脇のヒダのこと)です。
くるぶしまでゴアテックスに覆われているので、濡れにくさは雨の日専用のレインブーツとほぼ互角と考えていいでしょう。
しかもレインブーツにはない利点が、ムレにくいこと。
ゴアテックスは外からの水は通しませんが、内側の水蒸気は外へ排出します。
なので、晴れの日でも、雨の日でも、天候が不安定で読めない日でも、どの靴を履こうか迷うことなく出かけられます。
滑りにくいとはいえ......
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」は、イタリアの世界的ソールメーカー「ビブラム」と共同開発したオリジナルアウトソール「ビブラム TC5+」を採用しています。
「ビブラム」はもともとグリップ力に定評があるため、普段の生活で滑ることはまずありません。
ラグ(溝)も5mmの深さがありデコボコしているので、スパイクのように地面に食いついてくれます。
さらにこの「モアブ3 シンセティックミッドGTX」は接地面が比較的多く、安定感もあります。
ですが、雨の日は要注意です。
駅の改札やお店に使われているタイルのようなツルツルした床のほか、道路脇の側溝にかぶせてある金属製のふた(グレーチング)の上では普通に滑ります。
もちろんどんな靴でも滑りやすい場所ですが、「ビブラム TC5+」がやや硬めであることも原因かと思います。
とはいえ、アスファルトで滑ることはないので、ツルツルした路面にだけ注意すれば大丈夫です。
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」サイズ感
【展開サイズ】
メンズ:25cm~28cm、29cm、30cm
ウィメンズ:22.5cm~25cm
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」はミドルワイズ(2E相当)となっています。(メレル公式サイトのFAQ参照)
ワイズとは横幅のことで、2Eは標準的なサイズです。
ぼくは革靴なら26.5cm、スニーカーは27〜27.5cmを履くことが多いのですが、メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」は27.5cmを選びました。
理由は次の2点です。
- 足が甲高幅広
- 秋冬は厚手の靴下を履く
結果、とくに大きすぎることはなくジャストでした。
つま先は1cmほど余っている一方で、横幅はギリギリ。ほとんど余裕はありません。
甲は圧迫感なく、ちょうどいい感じです。かかとも浮くことがなくフィットしています。
なので、足が甲高幅広の方や、秋冬に厚手の靴下を履くのであれば、サイズは少し大きめがおすすめです。
補足になりますが、「モアブ3 シンセティックミッドGTX」のサイズ感について、ネット上の口コミを調べてみました。
早速先週末、試し履きのため磐梯山にハイキングに行ってまいりましたが,歩きやすくとても安定感がありました。
普段のスニーカーは25.5cmですが、お店の情報のとおり0.5cmサイズアップで26.0cmを購入しましたがぴったりでした。
普段22.5センチで、実店舗で試し履きした結果23.5センチを購入しました。
厚手の靴下を履いてちょうど良いです。硬めのソールでしっかりしているのでお値段以上です。
普段は25.5なのですがワイドタイプではないので1cmアップの26.5ですが丁度良かったです。
口コミを参考にサイズは普段履いているものより0.5cm大きいものにしました。ちょうどよかったです。
やはり大きめを選んでいる方が多いようですね。ぜひサイズ選びの参考にしてみてください。
実際に履いた感想
実際にメレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」を履いてみた感想は、
「とにかく履きごこちが良い」
に尽きます。
足と靴が一体となるフィット感・安定感・安心感は、他の靴ではなかなか味わえない魅力です。
甲と足首がしっかりホールドされるので、足がまったくブレません。
なのに、つま先には空間があるため、足指が自由に動かせてストレスゼロ。
なにより、かかとがすっぽり収まるのが気持ちいいです。包まれるようなフィット感とは、まさにこのことですね。
足の蹴り出しもスムーズで、初めてでも歩きやすいです。靴ズレもありませんでした。
歩いていても、土踏まずが下からグッと支えられていることが実感できます。買い物で長時間歩いても確かに疲れにくく、サクサク歩けます。
ミッドカットなので脱ぎ履きがちょっと面倒ですが、タンがガバッと開くため足入れしやすい点はポイント高いです。
あとは見た目がブーツっぽいので、夏は暑苦しく見えます。ですが、ブーツよりもずっと軽いので、逆に秋冬は出番がかなり増えそう。
ただパンツは太めでないと、裾の中に靴が収まってくれません。
画像のグリーンのパンツは定番「グラミチパンツ」です。太めストレートですが、それでもわりとギリギリな感じ。
スリムパンツや普通のストレートパンツだと、裾が靴の上に乗ってしまい、コーディネートが台無しになってしまうので注意してください。
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」レビュー まとめ
以上、メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」をレビューしてきました。
メレル「モアブ3 シンセティックミッドGTX」を履くと、足と靴が一体となるフィット感・安定感・安心感が実感できます。
結果、サクサク歩けて、長時間歩いても疲れづらい。
さらにトリプルブラックならキリッと引き締まるので、街履きしてもカッコいいです。
ぜひいちどチェックしてみてください。
▼横幅広め(3E相当)タイプはコチラ
【メリット】
- 足と靴が一体となる履きごこちの良さ
- ぴったりフィットするため、足がブレずに歩きやすい
- 負担が少ない姿勢をキープできるため、長時間歩いても疲れづらい
- 初めてでも履きやすく、靴ズレしない
- タンがガバッと開くので、足が入れやすい
- 完全防水で雨の日の外出が億劫にならない
- どんな天候でも対応できるため、靴選びに迷わない
- 見た目のゴツさに反して軽量
- トリプルブラックは街履きしてもカッコいい
【デメリット】
- 夏は暑苦しく見えるため、街履きには不向き
- ワイドパンツじゃないと、裾に靴が収まらずカッコ悪い
- ミッドカットなので脱ぎ履きがちょっと面倒
- 雨の日の駅の改札などツルツルした床では滑りやすい
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